鉄道大臣のひとりごと

老人ホームで過ごしながら徒然に考えたこと

読書の勧め

読書は見聞を拡げることです。 その本を書いた人の知識や見聞、考え、そして感懐を分けて貰って、自分の知識、見聞を拡げ、自分の考えと感情を豊かにすることです。 

 

読んだ本の内容に依って、それなりに知識、見聞、考え、感情が膨らみます。 書物を読むとは、読み、かつ賞味した哲学書、文献、歴史書、芸術書、書画・骨董、科学的文献、小説、随筆、などを自分なりに消化・吸収して、自分自身の考えを豊かにし(練り)、価値を高める(低める)ことです。 賢明な人の書いた書物を読み、消化すれば、自分の賢明さも向上し、かつ自分の思考をも促進させ、深めて呉れます。

 

読書の前提は、書かれた文字と言葉を知り、理解することです。 ちなみに、イギリスのドーアという社会学者によると、明治元年の日本全国の就学率は男子が43パーセント女子が10パーセントであったそうですが、これは、かなり高い数字です。 都会に限れば識字率80パーセントという数字は頷けます。 (『講談社日本の19文明としての江戸システム』p306より)

 

我が国では、昔から「読書百遍、意自ずから通ず(どんなに難しい書物であっても、繰り返し読むうちに意味が自然とわかるようになるものだということ)」などと言いますが、こうした箴言が存在することからも、読書の前提である日本人の「識字の率」が極めて高かったことが容易に頷けます。

 

このことは、外国語についても言えるでしょう。 最近、流行っている勉強法に、スピード・ラーニングがありますが、繰り返し当該外国語を聞き、覚えることから当該の外国語の話し方、文字、文章法を知り、読み聞きすることで、その外国語に通じ、当該外国語の文献に書かれた知識、技能を習得することが出来ます。

 

パキスタンの少女、マララ ユスフザイは、2016年にノーベル平和賞を受賞した際に「一人の子供、一人の教師、一冊の本、一本のペン、それが世界を変える」と演説しました。 その通りでしょう。 読書は、魔法の扉です。 この扉を開けると、不思議の将来が待っているのです。