鉄道大臣のひとりごと

老人ホームで過ごしながら徒然に考えたこと

アウトロウ(無法者)  ―監督不十分―

アウトロウ(無法者)という題名のアメリカ映画が、何本かある。 悪党は、大小を問わず、どの社会にも存在する。 老人ホームも社会である、それも極めて特殊な社会である。 住人は、職員を除いて、全員が老人であり、しかも老婆(女性の方が長命である)が中心であり、仮に老人男子が居ても、彼らは大抵ボケており、知性を持っていても体力がない。 この世界には、悪党などは、殆ど居ない。 この無菌状態の中へ、悪党が忍び込んでくると極めて悲惨な状態になる。

 

老人ホームは、その施設を管理する機関に依って管理されている。 上記で述べたように、殆ど無菌状態の社会であるか、それでも稀に悪党、それも小悪党、が混ざり込んでくることがある。 管理する側は、日頃、無菌状態を管理するのに慣れ、悪党が入り込んできても、処置の仕様がわからない。 多くの場合、老人ホームの管理は、その経営母体にまかされており、一般社会の警察、司法の埒外にある。 忍び込んだ小悪党にとっては、この世の天国である。 

 

施設経営者の管理の力は、過去の無為が仇なして、極めて微力である。 問題となる小悪党が、年を経た大狸や鉄面皮な小僧である場合には、管理が行き届かないばかりか、小悪党のやり方に肩を貸したり、手伝ったりする無能力管理者も居ることがある。 無菌状態の老人社会へ、小悪党が入り込んできても、周囲(殆んど老婆)の監視の目は、老眼ばかりで、一向行き届かない。

 

私が、現に住んでいる老人ホームにも、外部からの不法侵入小悪党がいる  この悪党の傍若無人の振る舞いは、入居者の苦情はもちろん、非難の的になっている。老人ホームであるから、圧倒的に女性(それも老婆やボケ老人、認知症患者を中心にして)が多く、あからさまに非難の声を向ける者は居ない。

 

かてて加えて、私の住む老人ホームは3階建で、この小悪党は、主として3階で悪行を重ね、(仮に監督するにしても)監視監督すべき施設長を始め管理職者の大半は、一階の事務所に閉じ籠もっている。 さらに悪いことに、施設長を始め全管理職者が、この小悪党の傍若無人の悪業を、長年に渡って、見過ごし、かつ、肩を貸してきた気配すらある(ちなみに、私は1階に部屋を持っている)。

 

 

更に、さらに悪いことに、ヘルパーの大半が若い女性であることである。 この小悪党に責められ、いじめられて、辞めていくヘルパーさえあったと聞く。

この小悪党は、施設(この老人ホーム)の入居者ではなく、ある入居者の身元引受人(保証人)だが、家庭でも自分の子供達の顰蹙(ひんしゅく)を買い、自分の家族、(子どもたち)にも受け入れられず、安らかな気持ちで自家に住めない有様だと聞いている。 

 

その結果、朝早くから夜遅くまで、この施設に入り浸り、施設の設備品を我が物顔に使い、ヘルパーを含む職員たちを文字通り「こき使っている」とのことである。 施設内は、警察権も司法権も及ばないので、施設長や施設長補佐達を「懐柔(?)」して、勝手次第に振る舞っている。 これでは、まるで暴力団の団長を、施設で抱え込んでいるような有様である。

 

老人ホームという極めて特殊な社会に秩序をもたらし、正義を遂行させるためには、今様、大岡越前守、大塩平八郎、はたまたクリント・イーストウッドのお出ましを願わなければならないのか?