鞍馬天狗

夢寐のたわごと

プロンプター (黒子役=くろごやく)

然(しかり)とう言う字があります。 この字は、本来「もやす」と言う意味を表すのですが、「偶」然や「必」然、「蓋」然のように、他の文字と合体して、それぞれ別の意味を表すようになります。 他にも、「突然」、「黯然」、「憮然」など思いも掛けない意味を表すようになります。

 

選挙(投票)が近づいています。 この時期(本当は、ずう~と前から)になると、「然」がまた違った意味合いを持つようになります。 それは「隠然」という「然」です。 例えば、今まで、全然気にも止られなかった陰の人物に備わる「隠然たる」力がそれです。

 

プロンプターという仕組みがあります。 プロンプター(Prompter)とは、演技中の俳優に陰からセリフを教える役目の人、つまり、後見人をいうのですが、その役目を人間じゃなくて、器械にさせる工夫として,スピーチプロンプターと呼ぶ器械があります。 

 

この器械のモニターを床に置き、目前の画面に、演説原稿をハーフミラーを通して投影し(聴衆には見えない)、演説者本人は聴衆に目を向けながら、原稿を、ページをめくること無く、機械的に原稿をスクロールすることに依って、話を自然な形で進めることが出来るのです。  なお、最近はこの器械をレント(レンタル)する会社もできています。

 

注:この器械の使用について、実際に起こった笑い話があります。 この国のXXX大臣で、ややヤクザぽい風采の人物が、プロンプターで映し出された演説原稿の漢字の「読み」が判らず、繰り返し間違った読み(言葉)で、テレビを通じて全国民に向かって演説を振った(ぶった)ことがありました。

 

歌舞伎芝居でも、プロンプターに似たくろご(黒衣)を使います。 登場人物や、舞台の進行について介添えをする人(後見人=こうけんにん)がそれです。 黒木綿の衣服に黒い頭巾を被り、舞台上で合引(あいびき=舞台に控えている役者の形を整えるために使われる黒い腰掛けの一種)を出したり、品物を渡したり、俳優の衣装を変化させる手伝いをしたり、不要になった小道具を片づけたりする役です。 

 

翻って、選挙の話に戻りますが、最近、新しい政党が形成されるという話がありますが、この新政党の代表(党首)として、評判の高いある女性(県)知事が名乗りでました。 この人の陰に、隠然たる勢力を持つ(?)旧XXX大臣が黒子役(つまり、プロンプター役)を務めているようです。 あまり主体性があるとも思えない新政党が唱える主張の中にも、この黒子役の意見(主張)が垣間見えるのです。

 

黒子的隠然勢力は、先の原発廃止の主張を現政府に無視されたあと、憮然と顎を撫ぜているばかりでなく、時あらばと、再起を狙っているかのようにも見えます。 その証拠に、自分の息子の一人を人気政治家として送り出しています。 さて、政治が面白くなってきました。 

 

然らば「然」は、どのように展開するのでしょう? どのように、燃えるのでしょう? 各政党が、火花を散らして、闘志を燃やす選挙戦が展開されると思います。 棄権(危険)を侵さず、じっくりと事の展開を見守りましょう。