鞍馬天狗

夢寐のたわごと

現(うつつ)を抜かす。

うつつを抜かす

「夢か現かまぼろしか」から来たもので、「現(うつつ)」=現実、を離れること。・・・・・・・・(鉄道大臣)

 

この表現が、以下のような場合を描写するのに使えるのかどうか解らないが、見た感じ(聞く感じ)では、正にそう表現したく成る有様。

 

この老婆、ここ数ケ月、車椅子に乗せられて、ラウンジの中央に、日柄「朝︙7時頃から、夕︙7時ころまで」、置かれれたままになっている。 {あぁ!}と。5分間隔ぐらいで絶えず叫ぶかと思えば、ときに、(自分の)の娘へ電話をかけてくれと、誰というわけでもなく、ヘルパーヘ向かって叫ぶ。

 

時折、手洗いへ行くなり、横になりたいから、車椅子を押してくれとも要求する。 腰が痛いから、自室へ戻って、休みたいとも、要求する。 あまり要求の間断が激しいので、ヘルパーが「頭へきたて」、要求を、受け付けないこともある。 そうすると、「何か口実を」発明して(?)、車椅子を押してやらざるを得ないように仕向ける。

 

完全にボケている、とも思えないのは、時折、健常人との会話に応じることである。 「斑に(まだらに)」ボケている、とも言うベき状態である。 間断の無い「あぁ!」を聞かされる周囲の人たちは、この「人生に飽きたような」唸り声には、辟易する。