鉄道大臣のひとりごと

老人ホームで過ごしながら徒然に考えたこと

へこたれる

 

「へこたれる?」。 なんだか「方言」っぽいな。 その通り。 この言葉は博多弁に、由来するが、今では、立派な「標準語」。

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博多弁(はかたべん)

福岡県福岡市の博多部の日本語の方言。言語系統は九州方言 - 肥筑方言 - 筑前方言。福岡部の福岡弁(がっしゃい言葉)とは異なる。

 

へこた‐れる 《下一自》: もうだめだと思い元気をなくす。意志が挫けて弱る。

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「起業」すると、障害が多い。 「万難を排して~」と、粋がって新しいことをやろうとしても、案外、目に見えぬ障害がある。 その第一は、おそらく「金」。

何をやるにも、まず、金がいる。 こうした万難を越えて、成功した連中には、成功の暁には、なんとしても、「イニシアル・インベストメント」を取り返そうと、心が狭くなる者も入る。 やれ、専売特許、やれ、版権、やれやれなんとか「権」と、その権の公開を拒む者が多い。  いや、当初の「起業家」よりも、家族、親戚、その他の取り巻きの方が、「なんとか権」の保護、防衛にうるさくなる。

 

アイザック・ニュートン(1642~1727)は、彼が発見した「万有引力」に版権を設定しているか? 別に、彼が版権を設定しなくとも、誰もが、黙って利用させて貰っている。 ニュートンさんへは、「栄誉」と「尊崇」を捧げるのみ。

後世に至って、元の発明、発見者の栄誉を讃え、尊崇を捧げるべく、「ノーベル賞」を考えた?  いや、僅かながら、賞金を付けて。 版権、専売特許権と「占(先)有権」にうるさいのは、専ら、周囲の小物、中者、金の亡者。

 

そう言えば、「諸々の権利」にうるさくなったのは、18世紀以降だ。 人々が、「社会契約論」、「産業革命」と、「金」と「権利」に目覚めたのは、ロック、ルソー、等のケシカケに始まっている。  

 

翻って、「カロム」と言う名のゲームが、北近江(長浜、彦根、etc)地方に、昔からあると、先日、NHKの朝の番組で紹介していた。 カロムは、一言で言えば、卓上ビリヤード。 数人で遊べるし、子供、老人、男女の別無く、楽しむことが出来る。 おまけに、このゲームには版権が設定されていない。 しかも、調べてみると、このゲームは通販で買うことが出来る。 このゲームには、版権は設定されていないし、頭の少しボケた老人たちでも楽しめそうなので、自分が棲む老人ホームへ紹介しようと思ったが、ここでも「金」と言う障害にぶつかった。

 

施設に住む80人強の老爺、老婆のみんなが、このゲームに「乗るか、どうか」の保証がない。 わずかとは言え、通販でこれを買うには、若干のイニシアル・インベストメントが掛る。 「自腹を切れ!」とは、殺生な。 自腹といえども、自分の腹。 少々の腹積もりでは、自腹が痛む。 自腹を切って、その挙げ句が、「ムダ」だとなると、「尻(けつ)」の持って行き場所がない。

 

斯くて、僅かの「金」の故に、折角の妙案(?)も、ここでへこたれてしまう。 「そこで、今一度、踏ん張れ」と言われても、踏ん張るだけでは、「尾籠だが」したから出るのみ。 「人間、万事、金」とは、よく言ったものだ。 「金がないのは、首がないのと同じ」だそうだが、道理で、金が無いと首が回らなくなる。 斯くて、我が発想(妙想)も一場の夢。 へこたれたぁ!