鞍馬天狗

夢寐のたわごと

嚥下困難

「喉元すぎれば、熱さを忘れる!」。 「熱い」まま放って置かれたら、どうなりますか? 嚥下困難を感じているご当人には、仕様がありません。 嚥下困難は、得てして、ご老体に多い問題ですが、身体が不自由になっているご老体が放って置かれると、当人は本当に困ります。 そこで、若者・中年者に依る(しばしば、有料の)介護・手当が必要になる訳です。

 

嚥下困難は、食物の「食道」通過途中に発生する問題ですが、原因は、「食道の広さ、狭さ」と食堂を通過する「食物の大きさ」の相対的関係にありますと、思いきや、そうでもない事態が、ある老人ホームでは発生しています。 実は、「食物の大きさ」ばかりでなく、嚥下困難は「食物の長さ」にも関係しているのです。 嚥下された食物が、嚥下途中で、口から「ダラン」と下がっている有様をご想像下さい。 しかも、その食物が「熱い」となると、惨状には目も当てられません。 ご老体ですよ。 

 

こうした問題は、施設のハードウエアの良否では、片付きません。 そこで、出番になるのが、施設のソフトウェアです。 介護士(婦)の御老体の扱いの良否、優劣(荒)が、「手当」の適・不適を決めます。 「鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス」方式(最近、各所で起こっていますねぇ)の「ソフト、ならぬ、ラフ、ウェア」では、「親は、預けたく成りません」。 

 

事の初めは、噛み切れない固さの安物(牛)肉を、概して歯の悪いご老体に、食事として提供したことにあります。 惟んみる(おもんみる)に、施設側の「食材購入のケチさ加減」が真因ではなかろうか? いや、厨房職員の手抜き加減にも問題あり、それというのも、近頃の人手不足から、素人の近所のおばさんを契約社員厨房婦として雇うことにある。 あれや、これやと老人ホーム経営の可否を論ずるのに、喧しい[かまびすしい]でしょうが、その間、当の御老体は、口から、「嚥下途中」の安物牛肉を「ダラン」と下げたままです。

 

ご大層な写真入りの、得体の知れぬ「やとわれ」中年ご夫婦家族と入居候補者とおぼしき当のご老人らしき人物を交えた記事を盾に、「このご紋章が目に入らぬか」と怒鳴り立てて「バイブル商法」を振りかざす「老人ホーム紹介業者」のあくどい金儲け作戦に引っかからぬよう、ご用心めされよ。