鉄道大臣のひとりごと

老人ホームで過ごしながら徒然に考えたこと

遙かなる西部

その昔、(そうか、おれの時代は「昔」になってしまったか!)、心を踊らせたのは、あの痛快なアメリカ映画、西部劇であった。 ジョエル・マックリー、ゲーリー・クーパー、ジョン・ウエイン、ヘンリー・フォンダグレゴリー・ペックカーク・ダグラスアンソニー・クインランドルフ・スコットグレン・フォード、など、西部劇で活躍した主演男優(英雄)は、数え上げれば切りがない。

 

こうして子供心に描かれたアメリカ大陸、北アメリカの西部は、ネイティブ、インディアンが横行する未開発の「埃っぽい」荒野の大平原であった。 西へ、西へ、と開拓を進め、憧れの地、カリフォルニヤへ向かう「白人(映画俳優)」たち英雄の西部の荒野で雄々しくも、健気に戦う姿に魅了された。

 

その未開の土地、西部へ開拓を進めるヨーロッパ人に対抗するのが、未開土人アメリカン・インディアンであった。 アメリカの本来の住人であることを盾に、バッファロー(野牛)が生息する自分たちの土地を守ろうとする。 彼等の立場から見ると、バッファローは自分等の食糧であり、生活の糧(かて)であった。 そこへズカズカと無遠慮にも白人たちが、挨拶もなく侵入してくる。

 

そこへ、悪徳商人(白人)も割込み、バッファロー狩猟に有用であると、「鉄砲を売り込もう」とする。 ユーラシア大陸(ヨーロッパ+アジア)で発明された「銃(鉄砲)」と「火薬」を彼等の従来からの武器、「弓」と「矢」に代わるものとして提供し、高額の代価(獣皮、など)を要求する。 その取引は、アメリカン・インデアンの無知を承知の上で行われ、「騙り」に近い形だった。

 

こうして手に入れた近代武器が、白人との戦いにも応用出来ることに気付いたインディアンたちの白人排斥(白人との戦い)にも、使われるようになる。 こうして、壮大なアメリカ映画、西部劇の舞台が出来上がる。 後は、著名、映画監督、セシル・B・デミルジョン・フォード、等の輩出を待つのみである。

 

子供心に描かれた北アメリカ西端カリフォルニヤは、同じアメリカでも一味違った別のアメリカであった。 東部のアメリカ人(ボストン、ニューヨーク、ワシントン、等に住む)も憧れたような、太陽が輝き、しかし、緑に満ちた、潤い溢れる美しい新開地のアメリカであった。