鞍馬天狗

夢寐のたわごと

コンビニ

コンビニエンス・ストアー(コンビニ)の数が増えてきている。 よほど利用者が多く、儲かるせいか、目貫の便利な場所(土地)にコンビニが増えている。 新しく建つコンビニは、地価の高い目貫の場所なのに、例外なく、店前に広い駐車スペースととっている。 恐らく、自家用車でやって来る客が多いせいだろう。 

 

目貫の便利な場所にコンビニがあることは、高齢者(老人)にとっても良いことのように思えるが、必ずしも、そうではない。 第一、高齢者は自動車運転を控えるように求められている。 杖を突いて、自動車がチョコチョコ入ってくる駐車場を、足元の定かでない老人が彷徨く(うろつく)のは、危ない。 老人が掛けているのは生命保険ぐらいで(それも、85歳を超えていると、怪しいが)、自動車運転(保険)は、お上が許さない。

 

便利なものは、とにかく便利だ。 特に、郵便局という街なかの便利点(店)が激減している最近は、郵便局に代わる便利ステーションの役割を担ってコンビニは、便利である。 郵便切手は、何処で買う? コンビニである。 歯ブラシは? コンビニで買う。 メモ帳は? コンビニで買え。 事程左様に、コンビニは、老人にとって「も」便利である。

 

日本のやり方は、行政のやることを始め、どれをとっても「後追い」的である。 泥棒を捕まえてから、「縄を綯う」泥縄方式ばかりである。 老人に対する福祉、なども、その伝に漏れないと思う。 恐らく、老人は殺してから、大事にするつもりだろう。 だから、日本人は、追善供養、施餓鬼、に忙しい。

 

コンビニの良いところは、なんと言っても、「近場(ちかば)」という地の利である。 天の時は、初めっから、どうにもならんことは、だれもが承知しているが、老人でも、その「時が来たりなば、僅かの金を握って、コンビニ向かってまっしぐら」、と言いたいのだが、そうも出来ずに、♬ 杖を頼りに~ ♬ よちよち急ぐ、老人にもコンビニの便を満喫させて貰いたい。

 

入口が、バリアーフリーになっているコンビニなど、見たこと無い。 入口は、大抵の場合、駐車場で塞がれて(邪魔されて)いる。 途中の道路はもとより、せめて、駐車場の周囲に老人向きの回廊でも設けて、バリアーフリーに出来ないものか?  行政指導というものがあるらしいが、何を「指導」しているのか? 葬儀場へのガイド(指導)じゃ、これまた「追指導(ついしどう)」である。 

 

「先走り」は、いつでも「良い」とは限らないが、死期の近い老人の介護には、万事、早目が良い。 死ぬ前がよい。 何人か殺してから、やおら腰を上げるお役所仕事を待つわけにはいかない。 「この者たちには、時間がないのです」。

 

これは、何処かで聞いたセリフですが、考えてみるとユニセフさんが、異国のベビーたちを救うための、呼びかけでした。 日本の「高齢者」のためにも、バリアー・フリーの必要を、歩く為の道についても、乗せてもらうための車についても、呼びかけて下さい。 「この人達には、時間がないのです!」。 「縄」は、常時、準備しておいて下さい。