鞍馬天狗

夢寐のたわごと

石門心学

徳川吉宗の時代、京都を中心に起こった「石門心学」は、老中、松平定信など、徳川幕府の手厚い保護と支援を受けて、燎原の火のごとく、庶民はもちろん、武士階級に至るまで、またたく間に日本全国へ拡がっていった。 この心学の説くところを要点を述べれば、「正直」と「倹約」に尽きる。

 

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石門心学(せきもんしんがく)は、江戸時代中期の思想家・石田梅岩1685年 - 1744年)を開祖とする倫理学の一派で、平民のための平易で実践的な道徳教のことである]。 単に、心学ともいう。 さまざまな宗教・思想の真理を材料にして、身近な例を使ってわかりやすく忠孝信義を説いた。 町人に道徳意識を与えることが急務とされた江戸時代中期に、石門心学がその任務に当たった。 その思想は、神道儒教仏教の三教合一説を基盤としている。 その実践道徳の根本は、天地の心に帰することによって、その心を獲得し、私心をなくして無心となり、を行うというものである。 その最も尊重するところは、正直の徳であるとされる。 当初は都市部を中心にして広まり、次第に農村部や武士まで普及するようになった。 江戸時代後期に大流行し、全国的に広まった。 しかし、西洋の学問の移入と共に、明治期に衰退した。

・・・・・・・・・・・・(ウイキペデイア:編集)

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倹約の精神は、関西地方では、「始末」の形で残っている。 「始末、始末、始末せな、アカン」と、子供の頃から、この精神は、頭に叩き込まれている。

これが関西人:大阪商人、近江商人の「ケチ」る生活として、生き残った。

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し まつ [1] 【始末】 スル

1.(物事の)しめくくり付けること。 片付けること。 処理。

2.無駄遣いしないこと。 倹約すること。

3.結果主として悪い状態についていう。

4.物事始めから終わりまでの事情。 事の次第

・・・・・・・(ウイぃペデイア)

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石門心学が、特に盛んであったのは、京都であった。 この石門心学を教え、説く講座は、「心学講舎」と呼ばれ、京都に5ケ所、大阪に1ケ所、江戸の1ケ所、兵庫(神戸)に1ケ所あり、そして、全国に180ケ所あった。

 

「ケチの頭に、金(神)宿る」。 そのケチ精神が仇となって、「正直」の方が怪しくなってきた。 「始末せなアカン」も「儲けんとアカンがな」に勝てなくなってきたのである。 この趨勢は、現在もなお、政界に、特に事業家との癒着の形で残っている。

 

農本主義の裏打ちとなる石門心学の精神は、重商主義的視点に立つところの近代西洋思想導入と産業革命進展を通じて、だんだんに廃れて行き、駆け引き、疑心暗記、詐欺、賄賂、横領、が横行するようになってきた。

 

しかし、人間世界における「道義」、「道徳」の重要性は、相変わらず変わらない。 いかに「マイ」、「ミー・ファースト」など「個人重視」の世になろうとも、「他人」との共存を前提とする人間社会では、「道義遵守」は不可欠である。 これなくしては、「共存」はあり得ない。

 

自己主張は大切である。 しかし、これは「他人否定」を許容するものではない。 確かに、他人に自分の心や痛みが分かる筈はないが、人間には「想像力」が備わっている。 Stretch  your imagination!  これで人間は「繋がり合う」のである。

 

「運動と繋がり」。 この二つが、長寿の秘密だと、テレビで言っていたぞぉ。

 

(鉄道大臣)