鉄道大臣

夢寐のたわごと

褒める

子供の教育には、叱るよりも「褒める」のが良いといわれる。 「豚も褒めれば木の登る」というわけである。 果たしてそうだろうか?  なるほど、褒められると、気持ちか良い。 一層励もうという気持ちにも成る。

しかし、人間、誰しも気持ちの良いことを望むから、そのうちに、気持ちの良いことばかりを望むようになってくる。 気持ちが良くないと、物事に励まなくなってくる。 

「褒める」ことの欠点は、このインセンティブ(誘引)が「外発的」であることである。 大切なことは、インセンティブが「内発する」ことである。 褒められて事を為すのは、「為す」ことには代わりはないが、「自発的」でないために、効果が永続しない。 

教育の大事な点は、人格の形成にある。 一時的に「木の登らせる」ことが出来ても、誰もが見ていないときに物事を為さしめることは出来ない。  これじゃ、何時も先生が傍についていないと、物事が出来ない「子供」を養うだけの効果しかない。

「貶して」教育せよというのではない。 しかし、自ら進んで事を為す心を育てるためには、やはり、「孟母三遷」の配慮が必要だと思う。

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孟母三遷の故事
孟子(もうし)の母は、孟子(もうし)を育てる時に、三度も引っ越しをした。 はじめ墓地(ぼち)の近くに住んでいたが、孟子(もうし)が葬式(そうしき)のまねばかりするので、町の市場の近くに引っ越した。 すると、今度は商売のまねばかりして遊ぶので、今度は学校の近くに引っ越した。 すると、孟子(もうし)はここでは生徒のまねをして、本を読んだり、文を書いたりして勉強をするようになったので、やっと、ここを住居としたということから、この語ができた。
                    (列女伝 れつじょでん)
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