鉄道大臣

夢寐のたわごと

言葉の旨味

食い物と同じように、言葉にも味がある。 言葉は、意味を伝える。 しかし、意味は透明であり、色がない。 従って、見た目もない。 如何様にも、色を付けられるのが、言葉である。 

言葉は人間が使うものである。 人間には理知もあれば、感情もある。 人間が表現する意味は理知で伝わるが、人間の感情は言葉に絡んで、如何様にも伝わる。 最たる例として、例えば「味なことを云う」ことが出来る。

人間の感情には、振幅がある。 感情が纏わられ(まとわられ)た理知は、人間の時の感情と共に振幅する。 物の言い方、言い様は、人間の時の気分や機嫌で振幅する。 その振幅が「味」を出す。 言葉の味付けは、人間の時の気分や機嫌のままになる。

同じ意味でも、味が違うことがある。 それは、人間の時の気分や機嫌の故である。 時の気分や機嫌は、限度はあるにしても、人間が制御出来るものである。 従って、意味(理知)の伝え方、伝え様も、つまり、味付けも、ある程度まで、人間が制御出来る筈である。 

感情を抑えて冷静に伝える理知が全てでもなければ、常でもない。 激怒し、興奮し、または、悲しく、あるいは、哀れに伝える意味もある。 味な言い様で意思疎通(コミュニケーション)を滑らかにすることも出来れれば、苦い言い方で、破綻することもある。 言葉の調理が欲しい理由がここにある。