自然は、優しい。 山奥の自然の懐深く入って、大声でヤッホーと叫べば、律儀にヤッホーと答えてくれる。 昔、「二人は若い」と言う歌があった。
あなたと呼べば
あなたと答える
山のこだまの うれしさよ
「あなた」
「なんだい」
空は青空、二人は若い
恋人同士のような親しい間柄だと、木霊のように、律儀に響き合える。 愛し合い、互いに親しく心を許しあえるので、互いに律儀でいられる。 律儀同士だから、律儀なのである。
律儀に響き合うと、律儀を呼び起こす。 こちらの律儀が、相手の律儀を引き出すからである。 律儀は、木霊し、律儀の連鎖を生む。 最初の木霊は、次の木霊を、次々木霊を呼んでゆく。 律儀に木霊するのが、木霊である。
最初の木霊が決め手になる。 他人の声には、律儀に木霊しよう。
それが次の木霊を生む。 人と人との繋がりの初めだ。
木霊は、木霊の輪を作る。 木霊する気持ちが、木霊の輪を育てる。
音のしない(温和しい)のが木霊の輪を殺す。 お互い同士の木霊を育もう。 律儀な木霊が人間関係の基になる。 それが人間社会を支えることになる。