鉄道大臣

夢寐のたわごと

心象(しんしょう)

新型コロナ感染問題が起こってから久しいが、特に高齢者は、これに感染すると重篤化し易い、と言われているために、私も高齢者の一人である(91歳)と自認して、住居(ある老人ホーム)の一室に閉じこもって、久しい。 「小人閑居して不善を為す」というが、不善を為す気力もなく、長期間、老人ホームの一室に閉じこもっているのは、まことに鬱陶しい。  

幸い、私も、誰もが持っている(?)デイスクプレヤーを持っているので、昔懐かしい西部劇のコレクションが比較的安価な値段で売り出されているので、これを買い込み殆ど毎日鑑賞している。 ゲイリー・クーパー、ジョン・ウエイン、タイロン・パワーエロール・フリンランドルフ・スコット、云々と懐かしい俳優の名前がゾロゾロと出てくる。 

心象(しんしょう)

心の中に描き出される姿・形。 心に浮かぶ像。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

こうした古いアメリカ映画を見ているうちに、面白いことに気が付いた。 映画の中で、若者役の男が「レッドって何?」と、年上役の男に聞いている。 もちろん、「赤」だ、それも象徴的に社会主義者のことを指している。

 また、別の場面で、若者のことをさして、「グリーン」と呼んでいた。 その意味は、「若造」だ。 そういえば、日本語でも「嘴の黄色い奴」、という。 つまり、「色」を象徴に使って、若者を表している訳だ。  

色は、文字通り、色々な物なり、事なりの象徴として使うことができる。 例えば、古来からの文学作品に見られるように、春夏秋冬の全てを、象徴的に色で表すことも可能である。 日本人だけが、色好みかと思えば、そうでもなかった。 色好みなのは、万国共通で、人間である限り、色を好むし、同じように色を感じて、色が分かる。 

 心象をもって事物を表すのは万国共通らしいから、異人種、異民族間の意思疎通に、心象を手段にすることも可能だろう。 でなければ、世界文化遺産など、ありようがない。 美しいものは、誰にとっても、どの人種にとっても、美しい。 きれいな絵は、どの国民にとっても、きれいな絵。 

 だからこそ、「翻訳」も可能になる。 絵だけじゃない。 音楽も、匂い(臭い)も、象形彫刻も、肌触りも、世界の人々は共通して感じるので、世界平和も可能になる。

 「日本の国は美しい」と世界でも評判が良い。 それというのも、それぞれが応分の長さを持つ季節(春夏秋冬)があり、春は桜、次いで藤、夏は四面を囲む青い海、秋は山野の紅葉、冬は一面に広がる雪の原、この国には、何時訪れても、どこへ行こうとも、それなりの美しい姿が見られる。 この箱庭のような小さな鑑賞用の島国が、美しくなかろうはずがない。