鉄道大臣

夢寐のたわごと

見てきたような嘘

「講談師、見てきたような嘘を言う」。 嘘を言うのは、講談師ばかりじゃありません。 世間の皆が、嘘で固めた生活を送っているのです。 そうじゃありませんか! この広い世の中の何もかも、見たり、聞いたりできる筈がありません。 何もかにもが、伝聞ですよ。  

そう! あなた、アメリカ合衆国の最近のネブラスカ州の気候を知ってますか? 仮に、あなたが知っているとしたら、きっと、雑誌か、テレビか、友達からか、誰かからの伝聞に違いありません。 私は本当のところは知りませんが、あなたから聞いたことを、誰か他の人に話しますよ。 私が言うだろう相手も、きっと、私の話(伝聞)を受け売りして、更に別の人へ言うでしょう。 これじゃ、みんなが、嘘をベースに嘘を言いふらすようじゃないですか! 

この社会は、嘘の大海に浮かぶ儚い空蝉の世界ですな。 ♬ まぼろしの! 影を慕いて~(古賀政男)♬  「ゆく川の流れはたえずして、しかももとの水(嘘)にあらず、よどみ浮かぶ泡沫(嘘)かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。 世の中にある人と棲家(嘘)とまた各のごとし~(方丈記:鴨長明)」このように、嘘の出現、立ち消え、の泡沫のような流れも、絶えません。 

儚い人生です。 生きるも死ぬも、嘘の海の中で、足掻き、喜ぶ、人間という生き物です。 私や、貝がいい。